マンゴーの木

 マンゴーの木という本を読んだ。あらすじは主人公が「マンゴーの木」というインド魔術(ストリート・マジック、大道芸)を使う魔法使いを探す話だと思う。この本を途中まで読んでおや?と思った。主人公の名前と本の筆者の名前が同じなのだ。そこで著者略歴や奥付の部分を読んで驚いた。この本はノン・フィクションだった。てっきりフィクションだと思い込んで読んでいた。  インドはハチャメチャな国だと思う。インドについてノン・フィクションを書いても作り物めいてしまう。そんなインドに昔から行ってみたくてしょうがないのだが、言葉の壁以外に大きな障害があって躊躇してしまう。それは、気候。どうしてあそこの国は暑いんだろう。明日が30度と聞いて憂鬱になる人に、40度や50度は耐えられないのではないかと思う。ロシアくらいの場所にインドがあったらいいのにと常々思う。けれど、仮にインドがロシアの場所にあったら、普通とか、常識とかが日本とかけはなれた愉快な国になっていなかっただろうと思うので、インドがインドの場所にあるのは仕方がないことだとあきらめている。